Rockaku Works実際どうなん?このサイトについて

CodexのPets、見るだけじゃなく自分のキャラ「ロク」で作ってみた。手間取ったのは顔の左右の向きだった

ホワイトボードの前でロクが案内している。結果:やってみたら意外だった。ボード:「手間取ったのは顔の向きだった」

Codex と ChatGPT には、画面に小さなキャラクターを出す Pets という機能がある。最初から9体いて、選んで眺めるだけでも使える。案内役のキャラクター「ロク」がせっかくいるので、ロクをペットにしてみた。

結論

作れた。絵も説明も渡さずに頼んだが、Codex がロクの仕様書と元の絵を自分で見つけ、9種類の動きは手順書の目安どおり約10分でそろった。Codex が動いた約112分のうち約75分は、16方向に視線を向ける2段に使った。AIは右上を向くはずの顔を左向きに描くなど、顔の左右を何度も逆にした。答えを知らない別のAI3体に向きを当てさせる判定で、16方向すべてが合ったのは6回目だった。途中で Codex の利用上限に3回当たり、頼んでから登録まで約27時間かかった。完成した16方向の2段は、ほかの動きより髪が赤い。

きっかけ

Pets は、ChatGPT と Codex の画面に小さなキャラクターを出す機能だ。デスクトップアプリでは他のウィンドウの上に浮かび、ブラウザ版では Work のチャットの中に出る。最初から Codex、Dewey、Hoots など9体が用意されていて、選んで眺めるだけでも使える。

Rockaku Works には、案内役のキャラクター「ロク」がいる。9月10日にデザインを正式に決めていて、髪型やストライプのツナギ、腰のポーチ、六角形のワッペンまで仕様書に書いてあり、元の絵も2枚ある。このサイトの記事の頭にいるのもロクだ。

10月3日の朝7時すぎ、Codex のデスクトップアプリで Pets のプラグインを呼び出して、こう頼んだ。

せっかく作ったのでロクをつかったものをつくりたい

絵も、ロクの説明も添えてない。

やったこと

Codex が自分で材料を集めた

Codex はまず、AIの共通ルールと記録を置いているリポジトリの索引を読んだ。そこからロクの仕様書と元の絵を見つけて、髪・ツナギ・ポーチ・六角のワッペン・オレンジの靴は変えず、表情と動きと視線だけを変える方針を決めた。ここまでが、頼んでから約4分。

ペットの作り方は、プラグインに入っている手順書(create-pet スキル、バージョン 0.1.6)が決めている。ペットは1枚の画像で、1コマが 192×208 ピクセル、横8列×縦11段に73コマを並べる。

段の数 中身
9段 待機、右へ走る、左へ走る、手を振る、ジャンプ、失敗、入力を待つ、作業中、確認、の9種類の動き
2段 16方向に視線を向けるポーズ(上を0°として、時計回りに22.5°ずつ)

絵は全部画像生成で描き、切り出しと組み立てと検査は手順書についているスクリプトでやる。手順書には工程ごとの目安の時間も書いてあって、足すと約28分になる。

見た目と9種類の動きは、目安に近かった

基準になる全身の絵は、Codex の確認では1回目の生成で仕様どおりの見た目になっていた。そのあと2回生成し直しているが、どちらも作業フォルダへの保存が失敗したためのやり直しだった。

9種類の動きは、生成13回、約10分でそろった。手を振る、ジャンプ、失敗の3種類は、別のAI(サブエージェント)3体に並行して作らせている。「作業中」の段だけ、1回目にタブレットや記号が混ざった。Codex はロクの装備だけで表せるように2回作り直して、最後は手ぶらで考えたり確かめたりするポーズにした。

ストライプのツナギを着た少年のキャラクターが6つ並んで動いている。体を揺らして待つ、手を振る、ジャンプする、あごに手を当てて考える、確かめる、しゃがみこんで落ち込む
完成したペットの動きのうち6種類。上の段が左から待機・手を振る・ジャンプ、下の段が作業中・確認・失敗。

16方向の視線で、顔の左右が逆になった

16方向は、まず上・右・下・左の4ポーズを作って基準にし、そこから前半の8方向(0°〜157.5°)と後半の8方向(180°〜337.5°)を1段ずつ作る。直すときも1コマだけの差し替えはせず、段ごと作り直すのが手順書の決まりだ。

向きの確認はブラインド判定でやった。答えを知らない別のAI3体に、向きのラベルを外した絵を2枚ずつ見せて、どちらが右(または左・上・下)を向いているかを答えさせる。答えとの照合と3体の多数決は、スクリプトがやる。

最初に作った前半の段は、途中で体ごと後ろを向いた。後半の段は手が隣のコマにはみ出した。どちらも Codex が自分で見つけて作り直し、7時53分に16方向がそろった。Codex はそのあと向きのラベルつきのシートを見て、腕の構えが切り替わるところを直してから、ブラインド判定にかけている。

そこから、左右の取り違えが続いた。

回 日時 左右が逆・不明と判定された方向
1 10月3日 7:58 7方向(左を向くはずの270°を含む)
2 10月3日 8:03 6方向(右上の22.5°・45°・67.5°と、左上の3方向)
3 10月3日 8:10 5方向(右下と左下の斜め)
4 10月3日 8:30 4方向(135°・157.5°・202.5°・225°)
5 10月4日 2:34 6方向(270°がまた逆になった)
6 10月4日 10:01 0

1回目は、左を向くはずの270°を3体とも右向きと答えた。左右の基準になる方向なので、Codex は「鼻の先が画像の左端を向く」と書き足して後半の段を作り直した。2回目で270°は通ったが、今度は右上の3方向を3体とも左向きと答えた。下の画像の上の列が、このときの絵。

同じキャラクターの上半身が上下2列に5つずつ並んでいる。上の列は左から2番目から4番目の顔が画面の左を向き、5番目で急に右を向く。下の列は左から右へ、顔が少しずつ右へ回っていく
前半の段のうち0°〜90°。左から上・右上(22.5°・45°・67.5°)・右。上の列は2回目の判定にかけた版(10月3日8時2分)で、右上を向くはずの3コマが左を向いている。下の列が完成版。

直し方は、回を追うごとに細かくなった。最初は「右を向く」「左を向く」と方向で書いていたのが、「鼻を顔の中心より右に置く」「鼻と後頭部の左右の位置」のように、画像の中のどこに何を置くかの指示に変わった。斜めの方向も1コマずつ指示するのをやめて、承認済みの上下左右の絵を両端に置き、ひと続きの回転として描かせた。

それでも、直した方向の隣が崩れた。3回目は右上が通った代わりに、右下と左下の斜めが逆になった。5回目は、2回目で直った270°がまた右向きと判定された。段を丸ごと描き直すので、通っていた方向も毎回描き直しになる。

6回目(10月4日10時1分)で、3体の答えがすべて合った。16方向の2段だけで生成は17回、上下左右の基準の4ポーズを入れると18回になる。うち4回は、生成した画像を保存できずにやり直した分だ。

起きたこと

利用上限に3回当たった

16方向を直している途中で、Codex の利用上限に3回当たった。

止まった時刻 その回に動いていた時間
10月3日 8:34 約76分
10月3日 14:04 約7分
10月4日 2:37 約4分

3回とも、表示は「You’ve hit your usage limit.」だった。上限が戻ったあとに人間が送ったのは、「これをマイペットに設定して」「続き頼む」「続き頼む」の3つだけだ。10月4日9時51分の4回目で最後まで進み、10時9分に登録と選択が済んだ。頼んでから約27時間たっていた。

Codex が実際に動いていた時間は、合計で約112分。手順書の目安と並べると、こうなる。

工程 手順書の目安 実際
準備と基準の絵 約5分 約13分(生成3回)
9種類の動き 約10分 約10分(生成13回)
16方向の視線 約8分 約75分(生成18回)
最終確認と登録 約5分 約14分
合計 約28分 約112分(生成34回)

手順書は、生成を最大13回と見込んでいる。

10体目として登録された

最後に Pets 側の形式チェックが通って、ロクが登録された。Pets の一覧では、最初からの9体の後ろに10体目として「ロク」が入り、選択中になった。途中の画像やチェックの結果など19点は、ChatGPT のライブラリに保存された。

「表示させたい どう操作したらいい」と聞くと、Codex は、開いていたライブラリの画面にはペットは出ないと答えた。そのうえで、Work のチャットで見る方法と、デスクトップアプリで /pet や Windows+Alt+P で出す方法を返してきた。このPCの Codex の設定には、ロクのIDが選択中のペットとして入っている。

16方向の2段だけ、髪が赤い

完成したシートを並べると、16方向の2段だけ髪の色が違って見えた。頭のあたりの赤茶色の画素を段ごとに平均すると、9種類の動きの段は彩度0.53〜0.60、16方向の2段は0.65〜0.67で、16方向のほうが赤く鮮やかだった。

同じキャラクターの全身が3つ並んでいる。左は茶色の髪で、中央と右は赤みの強い髪になっている
完成版のシートから。左が待機の1コマ目、中央が16方向の上(0°)、右が右(90°)。

最後の品質チェックは合格で、警告は11件あった。中身はコマの中の小さなすきまや、隣り合う方向どうしの差の大きさで、色の項目はない。ブラインド判定は向きしか聞いてない。この色の差は、まだ直してない。

わかったこと

仕様書と元の絵がそろっていた今回は、見た目を合わせるところにほとんど手がかからなかった。人間は絵を渡してない。Codex が自分で仕様書と絵を見つけて、基準の絵は1回目で使えた。9種類の動きも、手順書の目安に近い時間でそろった。

手間取ったのは顔の向きだった。画像生成は「右上を向く」と指示しても、顔を左に向けて描くことがあった。直した方向の隣が逆になり、一度直った方向がもう一度逆になった回もある。

逆向きを見つけたのは、どの回もブラインド判定だった。Codex は向きのラベルつきのシートを自分でも見ていたが、そこでは左右の取り違えを指摘してない。

ブラインド判定のスクリプトは、斜めの方向が逆でも合格(ok: true)を返していた。2〜4回目の3回がそうで、ついていたのは「要確認」の警告だけ。スクリプトが不合格にするのは、上と下(0°と180°)、右と左(90°と270°)の組が外れたときだけだ。手順書の本文には、逆向きは失格と書いてある。Codex は警告の出た方向を直し続けたが、ok だけを見ていれば、斜めが逆のまま次の工程へ進める状態だった。

時間の読みも外れた。手順書の目安は全部で約28分、そのうち16方向は8分。実際は16方向だけで約75分かかり、利用上限に当たった3回もすべてその途中だった。

向きが合っても、色は別だった。16方向の2段だけ髪が赤いことは、ブラインド判定にも最後の品質チェックにも引っかからなかった。完成したシートは、全部の段を並べて人間の目で見る必要がある。

作ったのは人型のキャラクター1体で、1回だけ。同じ手順をもう一度回して比べてはいない。使ったのは Codex アプリの Pets プラグイン 0.1.6 で、16方向の段がある形式(1536×2288)だった。OpenAI の説明ページにある ChatGPT デスクトップアプリの「Create pet」は別の手順で、画像の大きさは 1536×1872(16方向の段がない大きさ)と書かれている。そちらで作った場合は確かめていない。同じ時間帯にほかの作業で Codex を使っていたかどうかと、その使用量は数えていない。ロクが実際の画面に出ているところは記録に残っていないので、載せていない。